遼金西夏史研究会 - Society for Liao, Jin and Xi-xia Studies

 

第14回 遼金西夏史研究会大会 報告要旨

毛利英介:遼代武威石氏関連史料簡介

 

ここでいう武威石氏とは、五代後晋の高祖・石敬瑭の一族を指す。

後晋が契丹の援助により成立し、契丹によって滅亡させられたことは史上に名高い。そして、契丹による後晋の滅亡に当たって、二代皇帝・石重貴及びその周辺の人物たちが契丹の地に連行されたことも有名な事実である。

さて、契丹の地に連行されて以後の石重貴及びその周辺の人物たちの動静については、従来からも在来の典籍史料に一定の記述が見られることが知られていた。それが、近年遼代の石刻資料の把握が格段に進んだのに伴い、契丹の地に連行された後の石一族の動静についてもそれ以前とは違うレベルで知見が増加してきた。

本発表では、上記のような史料状況の下、まず従来から知られていた典籍史料の記述を概観した後、近二十年ほどの間に把握された関連の石刻史料について紹介していきたい。ただし、本発表は基本的にあくまで既発表の史料の紹介に止まるものであり、何か新たな見解を示すような性質のものではない。そのため、専家にとっては全て既知の内容のみであるということも十分にあり得る。あらかじめ御海容を乞う次第である。


 

 

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